今日は母の日

「新島襄の手紙」(岩波文庫刊)

新島民治宛(1866年2月21日)から「お母様定めて小子の挙をおなげきあそばされ候わんと推察奉り候わば、胸中裂くるがごとく感涙袖を湿らし候。(中略)切に老大人およびお母様をお慰め、かつ御身のご保養専一にあそばさるべきよう合掌奉り候。」

新島襄が家族に相談なく密出国しアメリカから家族へ送った手紙の一部です。新島襄は手紙を多く残していますが、父親の民治へ送った手紙には、必ず家族についても書き添えています。この手紙の中でも、外の世界を知りたいという熱情と共に、母の嘆きを心配する心情が書かれています。